船員インタビュー

甲板部
船長

(若手へのアドバイス)ちっちゃいことからはじめてみたら?と。そうすると見えてくるだろうし。

Profile

2004年 中途入社、冷凍船からの転職

以前はどんな船に乗っていたか

冷凍船でした。中積み船でした。洋上での荷役を風力5、つまり風速10メーターぐらい、うねりのある中でやっていました。結構吹いていたときもやっていました。
漁船のほうから(冷凍船へ)アプローチしてくる。ちっちゃい船のほうが走ってくる。
本船は、エアフェンダー用意して向こうがくっつけてくるのを待つかたち。
うねりもあるから50ミリや60ミリの係船索がブチブチ切れますもんね。
係船索をおらえているところは、離れているのでケガなどはなかったですね。

サルベージ経験

サルベージは、うーん、何回か。でも、数は少ないですよね。
漁船とか。中型ぐらいのタンカーかなあ。
一番大きいのが1万ちょいぐらいのタンカー船かな。
だいたいエンジントラブルですね。

人身事故が起きないように

サルベージでは、人身事故が起きないようにするのが一番ですけどね。そのための注意というか・・・。
事前の打ち合わせは、こういう状況で繋ぎますとか、向こうにも予め連絡しておいて。
もし本船サイドの人間が向こうに行けないようなことがあったとしても、向こうの相手船のほうでなんとか連結してもらう感じでいけるのかな。やってもらうしかないですよね。まあ、お互いに事故がないように気をつけていくことが一番ですよね。
外国船は、まああらかたの説明をしてあげれば、向こうも分かるんでね。
だいたい、お互い助け合いながらという感じですよね。来れる状況だったら行くし。行けない状況でなんとかしようかといった時にはそうなっちゃいますよね。
何万トンもあるような船を引っ張れとなったときに、うわあ、どうやってつなぎましょうかね、と。時化ていたら時化が回復するまで待たなきゃいけないし。
接続しないと引っ張ることも出来ないですからね。
それが出来なければ・・・ それをしなければいけない。出来なければ待つしかないですよね。

どんな時が一番苦労したか

覚えてないですね。
苦労は忘れたほうがいいかもしれないです。苦労って・・・まあ、始まっちゃうと全部苦労ですけどね。
肉体的にはハードになる部分がありますけどね。重量物なんで。使う道具は。
シャックルは100kg近いやつがドンと・・・使うやつですから。
それを人の手でよいしょよいしょとやらなきゃいけないし。
ワイヤー自体もデッキ上這わせたら、それこそ500kgとかね。

転職する時に不安だったこと

入社する時は、仕事自体がよく分からないですよね。たしかに。
でもまあ、やってみせるしかないので。今まで自分がやってきたことと照らし合わせて、出来るかなと。基本的には大差ないので。
出来るようにするしかないし。
出来なかったら出来るようにするしかないですもんね。
躊躇していたらだめじゃないですか。とりあえずやっていきましょう。

チームワークとして、安全に仕事をすること

安全サイドでは、ぎりぎり攻めながらも、最終的にちょっとこれは危ないぞとなったらさっと手を引く。
危ないなと見ていてギリギリぐらいだと判断つきづらいですよね。
そこはやっぱりやってきて、経験ですかね。経験がない者が判断できないかと言えば、それはまた違う。
不安になったら、声は上げますよね。「危なくね?」と。そうしたらみんなやめとこうかと。それはみんな後で待とうかと。
声を上げることは、ああ、いいなあと思う。
別に船長でなくても、それはみんな一緒だと思うんですけどね。
出来なさそうです、と言ったらこれこれこうしたらいいんじゃないの、と。危ないなと思ったら、どう思う?と。
それが一番いいんじゃないですかね。一人でやっているわけじゃないですからね。

仕事での達成感

困難な仕事をやりとげたら、ああ、出来たねえと。怪我なくてよかったねと。
別に特段喜ぶこともなく。
それが出来てあたりまえという感じ。
そのために危ないなというところは気に留めるようにしていますけど。
とりあえず円滑に進むように・・・。

社風や雰囲気

船乗りはきれいな身なりをしてやるような仕事じゃないと思っているので。
まあこんなもんじゃないの。変な理想を抱いてこんなんじゃなかった、というのは甘い感覚ですよ。仕事っていろんなしがらみが出てきてドロドロの思いがあって。逆にかえって、きれいな身なりして仕事してるほうがきつくないんですか?
集まってくる人の距離感がつかず離れず、深く付き合う人もいるんだろうけど。
適当な距離感を持って。
普段の生活プラス四六時中船で顔を付き合わせる。
一日一回は顔を合わせますからね。

仕事が終了して思うこと

特にないですよ。無事終わってよかったねー、これですよ。
事故がなくてよかったね。
事故は起こしてないよと。それが誇りだと言われれば、まあそうなんでしょうねえ。

若手へのアドバイス

ミスしてもいいけど致命傷にならないようなミスでいろんな所に首つっこんでみたら?と。たとえば、船内のゴミひとつ拾うにしても。
なんでもかんでも、待ってちゃだめだよ、と。仕事に関しては。仕事って捉えちゃうと、船内生活している上で何かしらの役目がある訳ですよ。
それを嫌がってちゃだめだよね。
普段だったらちっちゃなゴミをひろってったりとか。
ちょっと汚れているなと思ったら担当かまわずに掃除してみたりとか。
ちっちゃいことからはじめてみたら?と。そうすると見えてくるだろうし。
今の船は携帯がつながるところにいるから、ちょっと調べれば予備知識を予め入れることができる。いい時代ですよ。

Zペラなどの操船

まあ昔からあるもので対外的に付けているという訳ではないですけどね。
深く考えたことはない。
まあ便利は便利ですよね。
接舷・・・狭いところで操船する時は。Zペラでしかもスラスターまであるんだから。
普通の船と比べたら、操船性能は格段に違う。
でもハーバータグには負けますけどね。